マンボウと一般的な魚の違い
マンボウ(以下、この記事でいう「マンボウ」とは「マンボウ属魚類」総称を指す)はパッと見ただけでも他の魚と区別ができるユニークな形態をしています。
では、具体的にどこがどう違うのか、イラストを見ながら探ってみましょう。
下の絵で、マンボウ科の代表として左に「マンボウ」、
一般的な硬骨魚の代表として、マンボウと似たような名前や形からマンボウの仲間と誤解される「アカマンボウ」を右に例として挙げてみます。
ちなみにマンボウはフグの仲間で、アカマンボウはリュウグウノツカイの仲間です。マンボウとアカマンボウは一見似ていますが、分類群は遠く離れた全然違うグループなのです。
マンボウ |
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アカマンボウ |
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実際に絵を見て比較していただくと、どこが違うかわかりますか? それではもう少し詳しく見ていきましょう。
マンボウ |
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アカマンボウ |
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いろいろと体の部位の名前を書き込みましたが、外観で注目すべき点は・・・
@マンボウには肋骨、腹鰭、尾鰭が無い。
A尾鰭の代わりに、背鰭と臀鰭の一部が成長過程で変形してできた舵鰭(かじひれ)という鰭を持つ。
B鰓孔が丸く小さく、鰓自体は皮下に埋まっている。
C胸鰭が丸い。
D側線が体の前半しかない。(研究者でも熟練した人にしかわからないほど見えにくい)
Eマンボウの鰭には棘が無く、すべて軟条でできている。
などなど、他にも細かく挙げれば普通の魚と異なる部分がたくさんでてきますが、最初ということで、まずは簡単に説明してみました。
2011年1月19日作成 
<参考文献>
e.g., Fraser-Brunner (1951) 、Santini and Tyler (2003)、Johnson and Britz (2005)、Nakae and Sasaki (2006)
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